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パワーハラスメント

2015/05/01
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みらい総合心理研究所 所長 岸井 たみえ

 

46歳男性、管理職、Bさんは取引先のロビーで、入社2年目の男性部下Fさんとアポイントの時間の10分前に待ち合わせをしていました。しかしFさんはあらわれませんでした。5分前になり、Fさんに電話、メールをしましたが繋がりません。

定時には来るだろうと気持ちを落ち着かせましたが、定時を5分、10分過ぎても来ません。

取引先との打ち合わせを始め、30分後にFさんが「すいません、時間を間違えていました」とハンカチで顔を拭いながら入室してきました。

Bさんは「何をやっているんだ。時間を間違えるなんて、非常識だ!相手にご迷惑をかけてしまったんだから、きちんと謝罪をしろ」とFさんに伝え、二人で深々と頭を下げ、とりあえず仕事を終え、帰社することになりました。

Bさんは、Fさんに今後このような事が無いように十分注意をして、スケジュール管理をするようにと、注意をしました。

翌日、Fさんは体調が悪いので、病院へ行くと休みました。

Bさんは今日の打合せをしようとFさんに伝えてあり、準備をしていたのですが、反省していることだし、「ゆっくり休んで、明日出社してくるように」と伝えました。

ところが当日、Fさんから心療内科医の診断書が会社に郵送されてきました。

診断書には非定型うつ病で1カ月の自宅療養を要すと記されており、Fさんに何が起きたのか検討もつきません。

 

 

Bさんは、Fさんに電話をし、状況を聞こうとしましたが、電源は入っておらず、通話ができません。

1時間後にメールが届きました。

「僕はB課長に失望しました。時間を間違えただけなのに、お客さんの前で罵倒され傷つきました。課長と言う権限を利用して、僕に恥をかかせたのは許せません。

パワハラです。医師の診断書の通り、体調が悪く、1カ月は休ませてもらいます」

という内容でした。

Bさんは「傷つけた、恥をかかせた、パワハラ」という言葉に心当たりがなく、どの様に自分を顧みて良いのか戸惑いました。

その後、Bさんは部長、人事部とFさんの対応について話し合うことになりました。

Fさんが、Bさんからパワーハラスメントをされたという訴えに対して、Bさんの認識があるか否かについては、注意指導の範ちゅうであり、Fさんの過度な反応であると言う考えを伝えました。

Fさんがパワハラであると訴えてきたことに対しては、Bさんと時間をかけて話し合うことになりました。

 

このような事例で大切なことは、パワーハラスメントの形態を管理職が知識として、知らなくてはなりません。

基本は相手の仕事上のミスについて指摘、指導する事だけでは無く、相手の人格、尊厳を非難、中傷するなどして傷つける言動です。

パワーハラスメントのケース

①そんなことしていると昇格させないぞ

②給料分くらい働け

③休憩してないで、さっさと仕事しろ

④だからお前には仕事を任せられないんだ

⑤噂通りの役立たずだな

⑥仕事しなくていいから、帰って寝てろ

⑦どんな育ち方したのか?親の顔が見たいものだ

上記は、指導、注意以外の権限を利用した、嫌がらせが含まれています。

嫌がらせは、個人の負の感情があり、相手を批判しレッテルを貼ってしまいます。

仕事上のミスは上司が指導として、叱責します。指導の範囲内の叱責は業務上認められていますから、Bさんの言動は管理職としての業務指導となります。

求められることは、BさんとFさんのコミュニケーションによりFさんの誤解を解くことが課題となるでしょう。

管理職の方が注意しなければならないことは、個人的な感情で相手を傷つけない意識を持つことで指導による叱責についてあまり過敏にならず、自信を持って部下を成長させていくことだと考えます。