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入社2年目の憂鬱

2014/07/01
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みらい総合心理研究所 所長 岸井 たみえ

 

入社2年目のA君が退社したいとカウンセリングに来ました。

理由を聞くと、上司のB課長とうまく行かない事と新入社員のC子さんの教育係だったが、指導できないという事でした。

 

①上司との関わり

 A君が営業先から帰社し、メールチェックをするとB課長からのメールがありました。

 「今日6時の会議の出席者が14名から23名になったので、会議室を変更しておくように」A君は総務科に電話をし、会議室の変更を伝えたところ空きがない事を告げられ、上司にその旨をメールで報告しました。

 B課長は会議中でA君のメールをチェックしていません。A君はB課長が会議中であることを知ったのは帰宅後にB課長からの留守番電話を聞いた時でした。

 「なにをやっているんだ!!ちゃんと仕事をしろ!!」

 言葉は荒く、相当怒っている様子なので、どの様に対処して良いか分からず、不安だけが強くなりました。

 明日課長に何て言えばよいのか…。メールで会議室は空きがないと報告してあるし、会議中なんて知らなかったのだから 自分は悪くない。あんな言い方しなくてもいいんじゃないか。パワハラだと思う。と、A君は色々と考え父親に相談しました。

 父親からは「お前が悪い。明日、きちっと上司に謝りなさい」といわれ、やっぱり謝るしかないのか、と考え直しました。

 しかし、何か納得行かず、夜眠ることが出来ません。翌朝寝不足の為か頭痛がひどく、起き上がれません。

 今日は休もうか、いや、昨日の件もあるし、行かなければいけないし…でも、行けば課長は皆の前で怒鳴るだろうし、嫌だな、と

 次々とマイナス思考がおそってきます。結局、A君は課長に「今日は体調が悪いので休みます」とメール連絡をしました。

 課長からは、「ゆっくり休んで明日は出社してください」と返信が来ました。ほっとしたものの、明日出社しても今日休んだ事で周りからだらしがない奴と思われるし、こんな自分も嫌になってしまうとさらに悩み始めました。

 

②新入社員との関わり

 入社2年目という事で、新入社員のC子さんの教育担当になりました。指示を出したり、指導したりしながら自分の業務もこなしています。

 今日中に課長に提出しなければならない資料の一部をC子さんに依頼してありました。

 当日、C子さんからメールで

 「A先輩、申し訳ありません。指示を受けていた資料ですが、昨日手元にあったのですが、今日見つかりません。

  捜しても見つからないので、多分電車の中に忘れてきたと思います。ごめんなさい。課長に謝ってくれますか?」

 このメールを見たA君は

 「自分の失敗は自分で片付ける事です。課長に私が謝ることはしません。すぐに電車の経路を辿って確認してください。

  見つかるまで努力する事です。責任は取って貰います。」と返信しました。

 A君はC子さんの無能ぶりと責任感の無さに腹立たしくなりました。C子さんが出社してくるのを待っていると今日中に書類を提出できなくなると思い、

 課長の指示書を再確認し、作業を始めました。資料が出来上がったころにC子さんが暗い表情でA君の前に立ち、

 「すみません、探してもどうしても見つからないんです。本当にごめんなさい」と伝えました。

 A君は、「もういいよ。できたから。今後は気を付けて!」とぶっきら棒な返事をしたのです。

 そんな折、課長がA君に「今日中に提出しなければならない資料の一部がコピー機の上にあるけど、管理ができていないじゃないか、

 仕事はきちっとやれよ。まったくさ。」と言いながらA君の前に資料をポンッと置き、立ち去りました。

 C子さんは「あったんだ、よかった。私やっぱり昨日一生懸命作ったんですよ、先輩。ご迷惑をお掛け致しました。」

 とぺこりと頭を下げ、自分の席に戻り、仕事に戻りました。

 A君の心境は穏やかではありません。「なんだこの新人。自分のやったことの反省もなく、見つかったからラッキー、自分の仕事は完璧だと思っている。

 人を巻き込んでおいて、本当に迷惑を掛ける奴だ。それにしても課長もひどい。新人の仕事のミスを自分の責任にしておいて、管理能力がないなんて」

 これからあの新人のミスは自分が責任を取らなくてはならないと考えたら嫌になってしまう。自分の仕事、あいつのミスの事を考えると夜も眠れない。

 

以上の出来事が起き、A君は仕事に対する意欲がなくなってしまいました。1年前の新人の事は熱意もあり、失敗しても上司、先輩がかばってくれました。

しかし、2年目になると経験値もあり、周りから信頼や期待も持たれる時期です。その分習得するスキルも上がり、責任も重くなります。

同期との飲み会では、新人時代を懐かしみ、仕事や上司のグチで終始してしまいます。また、早々と退職してしまった同期もいます。

しかし、ここを乗り越えてこそ、新たな熱意が生まれます。

 

A君には上司の指示は業務命令と考え、最善の努力をすること。具体的には課長の会議が終わるまで待ち、その時間は増えた人数分の資料を整えて、口頭で課長に報告する事です。その後は課長が采配してくれますから、メールしたので関係ない、と考えず、最後まで仕事をこなします。

 

また、C子さんに対しては、教育担当としての職域を考えなくてはなりません。今後の反省材料として伝え、改善点を話し合う事です。

課長は教育担当としての仕事に対して注意したのです。ここは絶対のチャンスと考え、C子さんを一人前の社員として教育する事です。

コーチングとティーチングの違いを認識し、C子さんを指導することは今後リーダー職としての評価は上がり、熱意も生まれます。