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新入社員の悩み

2011/06/01
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みらい総合心理研究所 所長 岸井 たみえ

 

避難所からランドセルを背負った新一年生の笑顔をニュースで見て東北大震災後も明日に向かって動き出していると実感しました。

さて、東京で今春入社した新入社員の研修を終えました。昨年の新入社員の悩みをもとに「社会人としての自覚」をテーマにしました。その事例を紹介します。

 

 

事例1.「寝坊」

朝起きられない。学生時代は朝9時起床、深夜1時に就寝という生活。その生活リズムが切り替えられない。なんとか出勤しているが午後になると眠くなり職場でウトウトしてしまう。これではいけないと目覚ましを3つ買って今は何とか遅刻せずに出社しているが、会社から帰るとクタクタで夕食もとらずに寝る。朝食も抜き。こんな状態が続き社会人に適していないと思いはじめている。

 

学生時代の習慣からの切り替えはとても難しいケースがあります。仕事への責任感が乏しく気分は学生時代の延長。夜更かしでストレスを発散するというのはイエローカードです。このような状態が続くと勤務態度が悪くなり、上司から何度も注意をされ、モチベーションが下がっていき、退職ということにもなりかねません。

事例2.「腹痛」

入社後緊張が続き、出勤途上、激しい腹痛のため途中下車、その前日も朝から同じ症状で職場に迷惑をかけた。またかと思われるのもイヤだと考えているうちに時間が経ってしまい電話ができない。やむをえず自宅に引き返したが上司から何度も電話。「また怒られる。こんな自分はダメな人間」と考えてしまい電話にも出られない。

 

ストレスが原因の緊張性腸炎と思われます。内科医で胃腸薬を処方されますが、症状は一向に改善しません。本人の性格は自己否定型で一度の失敗に過剰に反応し、自分はだらしない駄目な人間だとレッテルを貼っています。

一日休んでしまったことを自分で許すことができず翌日も出社できなくなり、更に落ち込んでいます。「怒られる」と萎縮して行動をおこすことができません。

事例3.「怖い上司」

上司は40代後半。現場たたき上げの人。第一印象は「厳しい、怖い」というイメージが強く、わからないことを聞けない。その結果、ミスをして怒鳴られた。「分からないことはいつでも聞きにこい、勝手に自分で判断するな」と言われたが、いつも忙しそうだし、緊張しているからなかなか聞けない。

 

研修では「報告、連絡、相談」をするようにいわれましたが、一度上司にきいたら怒鳴られてしまい、以後、上司とコミュニケーションがとれなくなりました。

分からないことがあっても一人で処理してしまい、その結果また注意され益々自信をなくし、相手の顔色をうかがったり人によく思われようとする傾向が強くなりました。とても遠慮がちな性格です。

事例4.うっかり忘れ

上司から明日午後、受付業務をするように言われたが当日の昼、同僚と話しに夢中になりそのことを忘れてしまった。そのまま午後、通常の仕事をしていたところ、上司から「受付はAさんに変わってもらったので今日はいい」と電話。翌日、上司から「昨日は大変だったぞ。Aさんに謝れ」と言われた。

確かに受付業務を忘れたのはよくないが、何もあんな言い方することはないと思う。上司も気付いたら自分にいうべきだ。Aさんに頼んだのは上司なのだから自分が謝る必要はないと思う。

 

自分の行動を反省することができないタイプです。ひとりよがりの倫理観が強く「人は~するべき、~しなければならない」と考えているので他人には厳しい態度をします。しかし、自分のことになると「私はきちっとルールを守る人間だからミスはない」と考え、自分がミスをしたのは他人のせいになります。上司泣かせの部下です。

事例5.取引先でのイヤミ

しばらくの間、応援要員として取引先で働くことになった。しかし、取引先の課長から「おたくの会社は仕事の手順が悪い。見積りも他社より高い。納期も遅い。どう考えているんだ」などと言われた。そんなこといわれても自分でなんとかできるわけでもない。そう思って聞き流していたが、毎日、自分のことや会社のイヤミを聞かされているうちにチベーションが下がり出勤できなくなった。

 

取引先に対しては常に低姿勢でどんな事でも受け入れなければならないと考えて取引先で勤務していました。

しかし毎日ネチネチとイヤミを言われ続けていたのではたまりません。「ここはひとつ我慢して働き続けるしかない」という考えと「あまりにもイヤな課長で感情的に受け入れられない」という葛藤が毎日続いていました。

本人は会社の一員という自覚が乏しくどうしていいかわかりません。個人的な感情ではなく、会社の一員として組織的に対応する意識を持つことです。この場合はすぐに上司に報告・相談して取引先のクレームに組織的に対応することです。

 

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以上、新入社員の事例を検証していくと社会人としての合理的思考が確立していない事と失敗を恐れている傾向が浮かび上がってきます。  (以下 次号)