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「火をけしたかな?」と出先で不安になったことはありませんか

2010/02/01
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みらい総合心理研究所 所長 岸井たみえ

 

「火をけしたかな?」と出先で不安になったことはありませんか

ふとした瞬間に「あれ?鍵をかけたかな?ガスの火を消したかな?」と思ったことはありませんか。

そのとき、あなたはどんなことを考えるでしょうか?

①ドアの鍵をかけた場面を思い出し「大丈夫だ」と確認し次の行動をとる

②かけた場面を思い出すことができずに現場に戻って確認する

③かけた場面を思い出すことが出来ずにこだわり続け集中できない

 

①の場合は、不安をすぐに解消できま

すから、次の行動(仕事や家事など)をスムーズにこなしていけます。

②の場合、出張先でふと思い出したとか、どうしても抜け出せない場合(キムタクの宣伝で手術中の医師が火を消し忘れたかなと思い出し手術中に帰ってしまうなんてことはできないわけで…)どう考えるかでその人の不安の度合いが決まります。

 

沖縄旅行で食事中に悪魔のささやき

M子さん(30歳):OL、一人住まい、東京在住

M子さんは会社の同僚であるA子さんをさそって沖縄へ3泊4日の旅行にでかけました。

那覇のホテルに到着し、荷物を置き、昼食にソーキそばを食べていたとき、彼女にふと悪魔のささやきが……。

「火はちゃんと消した?」

M子さんは持っていた箸を置き、頭を抱え込みます。「うーん」とうなったまま、身動きしません。

 

A子さんは心配になり「どうしたの?どこか痛いの?」と質問します。

M子さんは「黙って!」と怒りの声。

周りの人達もその大きな声に気づき、ふたりに注目します。

こうして苦渋が30分続き、M子さんはついに決意します。

「ごめんね。ガスの火をつけっぱなしで来たみたい。私、東京へ帰る」

こう言い残して帰ってしまいました。帰りの機内でも不安でいたたまれなかったそうです。

その日の夜、A子さんにメールがありました。

「火はついていなかった。ごめんね。私の分まで楽しんできて」

しかし、つきあわされたA子さんはたまったものではありません。A子さんからみるとM子さんの行動は異様で理解できません。

 

電子レンジを閉めただけで積み木崩し

B子さん(28歳):新婚2カ月、専業主婦

B子さんは生ゴミや風呂場のゴミが捨てられません。トイレ掃除もできません。それは夫が引き受けています。

ある日、夫が電子レンジのドアが開い

ていたのでバタンと閉めました。

 

するとB子さんは急に怒鳴りだしました。

「なんで勝手に閉めるのよ!!順番が狂ったじゃない!」

夫は呆然とし、自分のとこが悪いのか何をしてしまったのか分からず、ただオロオロするばかり。

B子さんは泣きながら食事の後片付けの手順を思い出しています。

B子さんにはこだわりがあります。台所用ふきんは食器用、ガスレンジ用、まな板用、鍋、包丁用に分けて使います。食器を洗い、食洗機に入れ、まな板を洗い終えた直後に、電子レンジのドアを閉める音です。

夫のその行為で、彼女が積み立てていた段取りの積み木が土台からくずれてしまったのです。

もう一度積み木を積むのに40分かかりました(手順を思い出すために)。

B子さんは食洗機から食器を出し、もう一度洗う作業から始めました。夫はそっと台所から去ります。

B子さんは、その後は何事もなかったかのように食器の次にまな板を洗い、ふきんで拭き、鍋を洗い、ふきんで拭き、次々と自分の手順通りに片付けました。

夫婦でスーパーに出かけたときのことです。買うものをカゴに入れ、レジに向かう途中、夫にカゴを預け、買い忘れた物を取り、戻ったところ、買物カゴのそばにいるはずの夫が外で電話です。夫のそばに駆け寄り、通話中の夫に

「なんで勝手に電話なんかしているの!!」

「いや、会社から……」

「もう!!買い物カゴに誰かが触ったかも知れないじゃない!!全部元に戻して!!」

読者の皆さんが想像するとおり、食品を元の棚に戻し、また新たに買い物のスタートです。

 

このような事例に接すると、ほとんどの方が、本人は身勝手でわがままという印象を持ち、同僚や夫に同情します。

しかし、本人は本当に苦しみ、早く楽な生活を送りたいと一番願っているのです。            (続く)